アフグル番外編 ジェンベ日記  

ピラミッド

先日テレビでやっていた、テツ&トモがママディを三島に尋ねるドキュメント番組、面白かったです。
その中で、ママディと皆が一緒に演奏しているシーンで、ナレーションが「ママディさんが作った、ピラミッドという新しい演奏のスタイル」と紹介していて、なるほど!と思いました。
リズム・オブ・ピラミッドは、いろんなリズムやフレーズをつなげて曲のようにしたもので、映画「ジャンベフォラ」のサントラ盤の中にも同名の曲があります(と記憶してます)。もともとは、80年代に舞踊団で作られたものがオリジナルじゃなかったか・・・。90年代に彼のギニア・ツアーに参加した人からは、練習のために毎日やらされたとか、聞きました。毎年、バージョンが変わっていくとも。
それが今は、別の意味合いをもって使われているのが面白い。早い話が、ジェンベでもって、セネガルのドゥドゥ・ンジャエ・ローズのような革新をやったんだな、と思いました。
つまり、本来少人数編成でやっていた伝統のドラム・アンサンブルを、大人数編成で成り立つようにした。そしてアフリカ音楽に馴染みのない人も楽しめるように、曲としての構成をつくった(まあ、ドゥドゥ氏は家族で楽団を作ったわけで、そこは違いますが)。
これは誰でも思いつくようにも見えるが、現実に鑑賞に耐える形に作り上げるのは、なかなか難しい。伝統リズムを、考え無しにそのまま大人数でやっても、あんなふうにはキマらないんじゃないか。すごい豊富な経験と、緻密な計算(という言い方は悪いが)があると思う。ママディさんは、人の活かし方も、リズムのアレンジも本当にうまいんだろうな。
もちろん、ああいうマスな形にしていく中で、切り捨てられた要素もいろいろあるとは思う。少人数編成ならではの微妙なフィーリングとかね。
しかしその一方で、大人数でユニゾンでやるいいところ、伴奏やキメの迫力とか、コール&レスポンスでのママディさん一人の音とみんなの音の対比とか、そういう長所もうまく活かしている。
あと、ソロのときはマイクを使ってましたね!これも意外だった。全体の音をひろうとかじゃなくて、明らかに「ソロはマイクでひろう=パワーで圧倒する形をとらない」という意思がみえて。体調のこともあるんだろうけど、あれなら、生徒さんのソロもお客さんにちゃんと伝わるし。マイクが必需品になれば、音の強さを競いあうという要素は減って行きますね。
トラディショナルな世界でも、力任せの演奏をする時代は終わったのかな、とも思いました。ありがたい話だけど、これからは、ジェンベドラマーも、マイマイク持参の時代が来るのだろうか?やっぱり買わなきゃいけないの(笑)?
そういえば、あのファマドゥさんも、近年は、伝統リズムに基づきつつも、作曲・編曲・構成を重視する方向に行ってると聞きました。確かに、CDもどんどんそういう形になってるもんな。演奏が洗練され、リズム・フィーリングはある意味単純にわかりやすくなって、一方で、曲としての構成やアイデアはフクザツに面白くなっている。そして、今の音楽の影響を明らかに受けてる、というか、積極的に取り入れてると感じます。
昔の荒削りな、村っぽい演奏も好きなんだけどなあ・・・でも、文化の垣根をこえてジェンベを世界に広めるためには、そういう変化は必然なのかもしれません。
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by afgroove | 2007-12-06 17:19
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ジェンベ、アフリカンダンスその他音楽、リズム、身体にまつわる四方山話と日記
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